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アメリカ大会に参加して
[2007年10月16日]
アメリカで受けた研修内容をと感想を掲載します。ぜひご意見、ご感想をコメントで送ってください。よろしくお願いします☆
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「MADDアメリカ大会に参加して」の鈴木さんの感想
出発前は不安と期待で頭がいっぱいでした。初めてのアメリカ初めての大会
受付に行く間"Hi Kazu,How are you?"と何人の方々に声をかけられ立ち止まったでしょうか?その歓迎振りに「代表は凄い」と感心しました。また『クレイジーな代表とようこそU.S.A.へ』と声をかけられた時は、以前に日本で逢った事のある懐かしい顔に私は、少し緊張がとれました。
会場には、フロリダ、カルフォルニア、ダコタ、オハイオなど全米から、500人ほどの参加者で入った途端に鳥肌が立ちました。その日の夜、劇場で開かれた「キャンドルサービス」では、アカペラコーラス、弦楽器のトリオの演奏と共に犠牲者の映像が映し出されました。あまりにもたくさんの犠牲者の数、コーラスの優しい歌声に涙がこぼれました。そして「日本で自分は何ができるのか。」と考えさせられました。
2日目から始まったワークショップ、50クラス以上も用意されていましたが、私の心は「YOUTH」のことをもっと知りたい『YOUTH』のワークショップ参加と迷いはありませんでした。
最初は、「難しい英語は聞けるのかな?」と心配の方が先でしたが、どのクラスも私に取って得るものが多く、アメリカ人の中にいることさえも忘れるほど、実りの多い時間でした。また、テレビ番組、コマーシャルの上映では、大切なことをアメリカのジョークを取り入れながら的確に伝えている素晴らしさに感動しました。そして、警察官の参加の多さにも驚きました。警察官主催のクラスで、警察官が「MADDの協力があるからこそ取り組みやすい」
という言葉から、専門家と草の根が力を合わせ取り組んでいる姿勢に多くのことを学びました。メディア、警察官、テレビ番組制作者、スポンサーへの表彰、「21歳飲酒年齢について」賛否をとうディスカッションや模擬裁判など目も眩むほどの内容でした。
そして、グリーンバーチの息子さんがお父さんに感謝の言葉、スピーチをした時に家族の愛に感動し涙しました。3日間の研修で私はたくさんの事を得ました。手助けが必要な人にさりげない優しさをアメリカの人々は誰もが自然に実行します。「手はどうしたの?」と言う質問に私は日本で答えるのが苦手でした。それは「かわいそうに」「若いからすぐ治るよ。」「手で良かったね」「生きているからいいでしょう。」と言われる度にショックを受けていました。
そして、アメリカでもたくさんの人々が率直に尋ねてきました。そして口ぐち"I'm so sorry."と言ってくれました。私の心は温かさに包まれました。
飛行機でこんなことがありました。私の隣に座っていたアメリカ人の奥さんが旦那ウんと喧嘩を始めたのです。「なぜ、あなたは隣の人をサポートしてあげないの?」腕の不自由な私に知らん顔をしていた旦那さんを奥さんが怒鳴ったのです。こんなことって日本ではあるで しょうか?
今回、何より嬉しかったのは「なぜここに来たの?」と聞かれ「セントルイスで開催されたMADDの大会に参加しました。」と答えると『MADDの活動ご苦労様。いつもありがとう。』と誰もが言ってくれたことです。スーパー、レストラン、ファーストフード店、地下鉄など道ですれ違った人々でさえも普通に言葉をかけてくれることで、MADDの存在感と価値観を改めて知らされた出来事でした。
最後に、今回は貴重な体験をする機会を与えて下さったMADD Japanの理事の皆様に感謝致します。目標を立てたYOUTHの活動で警察官と一緒にシールを貼ると言うのを大学の生協で出来たら良いと感じました。また、アメリカでも学生を集めるのは、難しいとなっている現在、日本でもどうやって学生を集めるのかが課題となってくると思います。私はこの大会で得たものを生かしてMADD Japanの活動して行きます。
2007.10.16
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研修の内容を箇条書きでお知らせします。
1.はじめにアメリカ大会に参加する上で
◎アメリカのYOUTHはどのような活動をしているのか?
◎学生メンバーの集め方
◎YOUTHリーダーの役目
◎被害者支援の方法
上記の4項目を学んでくるという目標を自分自身で立てました。
2、参加したワークショップ
ケンタッキー州でのYOUTHが活動している内容を具体的に説明してもらいました。
◎未成年者の飲酒防止の取り組み
◎警察官主催 未成年者飲酒防止の取り組み
◎マサチューセッツ州の取り組み
◎Protecting You/Pretecting meの説明
3、参加したイベント
◎シアターでのキャンドルサービス
◎スポンサーへの感謝と表彰
◎メディアへの感謝と表彰
◎テレビ番組の上映と制作者への表彰
◎「21歳飲酒年齢について」の賛否を問うディスカッション
◎模擬裁判
◎YOUTHの授業で実際に使っている教材の上映
4、その後の結果
ワークショップ
◎ケンタッキー州での取り組みについて
「未成年者が大人の振りをし酒を手に入れる場所について」
・コンビニエンスストア 13%
・レストラン 15%
・食料雑貨店 18%
・薬局 28%
・その他 26%
※他の国、州から来たバッグパッカーの未成年者が酒を買う場合も多数
5、活動
◎未成年者の肩をたたく取り組み(ショルダータップサーベイ)
◎高校生が警察官と一緒にお店の酒の所に「21歳以下はお酒を飲めません。」という黄色いシールを貼る(ステッカー ショック プログラム)
※これらの活動の際には、必ずメディアを利用する。
◎あなたにできることはありませんか?授業で呼びかける
・未成年者の飲酒について何をするべきか
・高校卒業生を対象のプログラム
・プロムの飲酒を止める
・クラッシュカー(事故を起こした瞬間)の映像
・被害者からのメッセージ
・高校での授業 45分間
A※子供たちが映像を見る時の集中力は8分
・スピーカーはいつも同じ人ではなく様々な話を聞かせる事が大切
・体験することが重要(ゴーグルやその他の体験)
6、未成年者の飲酒防止の取り組みと活動
◎赤いリボンキャンペーン
◎プロムの約束
◎ポスターでの呼びかけ
◎飲酒体験ゴーグル
7、問題点
21歳から酒を飲んで良いという法律があるが州によって取り組み、決まりが異なっているため取り組みがとても難しい。
◎17の州は「消費を禁止しないで」と言う
◎6の州では 両親の家ではお酒を飲んで良い
◎18の州では、「成人のIDを貸すのを禁止しないで下さい。」と言う
◎21の州では、免許を取り上げないでと言う
その他たくさんの違いがある
8、警察官主催「未成年飲酒防止の取り組み」
補導
◎処理
・飲酒した未成年者の写真、映像を撮る
・息の検査をする
・親に通知する
・しっかりとした証拠をつかむ(誰と、主催者、パーティー内容)
・関係者にリリースする(高校、大学等)
・自分で本人が報告をする
・メディアに報告
・法廷
◎翌日
・飲酒した未成年者に住所、電話番号を書かせる(親を呼ぶ)
・飲酒した未成年者に行動報告をさせる(親の前で)
・警察から自分がやった間違いを自覚させるために話をする
9、手に負えない未成年飲酒集会
◎5人以上、大勢での飲酒
◎うるさい音楽/騒音を立てる
◎散らかす
◎道路の妨害
◎喧嘩
10、取り組みと対策
「住民、家主、会社を中心に」
◎未成年飲酒問題を理解させる
◎統計上のデーターを集める
◎可能な解決策を定義してもらう
◎施行支部政府と相談してもらう
◎注目を集める公開討論会を開く
・未成年に飲酒させたレストラン、店に対しての対応
◎180日の営業停止という真っ赤な紙を住民に見えるように貼る。
※この紙を撤去、落書きをした場合には$100,00の罰金を支払う義務があります
11、マサチューセッツ州の取り組み
◎未成年と未成年者の飲酒法律のサポートと施行
◎未成年者が酒を買わないように販売者対象の懇談会を開きサポートする
12、お店での取り組み
◎アルコール購入調査をチェック
◎販売員が未成年と見える購入者に「身分証明書を出して下さい。」と聞いているかをチェックする(酒屋でのチェック)
◎警察官を動かすのが必要(なぜ、飲酒は21歳からという資料を説明する)
13、活動
◎酒を購入しようとしている未成年者の肩をたたく(ショルダータップサーベイ)
◎ステッカーショック
お店のオーナーに協力してもらい「21歳以下はお酒を飲めません」というシールを酒売り場に貼る。"Hey You!! It is ILLEGAL to provide alcohol for people under 21!!"
◎MA YIA advanced プロジェクト
◎サミットを開催する
◎大人への教育をする
14、Projecting You Protecting Meの紹介
◎1〜5までのグレードに分かれているのですが指導者になるための研修の説明
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以上です。
感想や疑問がありましたらコメントからお送りください。